Produttori del Barbaresco Barbaresco プロドゥットーリ・デル・バルバレスコ バルバレスコ発、ヨーロッパで最良の協同組合 プロドゥットーリ・デル・バルバレスコ(バルバレスコ生産者協同組合)はバルバレスコ村のブドウ生産者の半数が組合員となる協同組合で、組合員が造るブドウをもとにワインを生産しています。 彼らは品質重視をモットーに掲げ、ブドウの品質基準を厳しく設定しているため、最良の出来のブドウのみが納入を許され、少しでも基準から外れると受け付けてもらえません。収穫したブドウは小さなカゴに入れて運ぶなど、その取り扱いにも厳格な指定がなされています。こういった厳しい取り決めのおかげもあり、彼らは協同組合でありながら高品質のワインを造りだすことができ、世界でも最も優れた協同組合の一つとされているのです。 また、もう一つこのワイナリーの評価を高めている点に、クリュ名ワインシリーズの存在があげられます。優良な畑で生産されるブドウは最初から分けられ、リゼルヴァとしてクリュ名を名乗ってボトリングされます。 クリュの違いを知る上でも最適なシリーズであり、最高のワインを造りだすという彼らのワインに対するこだわりも表しています。 伝統的なピエモンテの品種ネッビオーロから造られるこのワインは、スパイスとフルーツの凝縮された複雑な風味があり、偉大なワインを造る要素となるタンニン、酸、果汁エキスの独特なコンビネーションが表現されていて、すばらしい味わいに仕上がっています。 ■ブドウ■ ■土壌■ ■天候■ ■収穫■ ■醸造■
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高品質のワインを生み出す、世界で最も優れた協同組合の一つ
バルバレスコは、王のワイン、バローロと並ぶ「女王のワイン」として知られていますが、19世紀末までバローロ程の知名度はなく、バルバレスコで収穫されたネッビオーロからバローロのワインが作られることもよくありました。バローロとバルバレスコの違いを初めてラベルで明確に区別したのが1894年に9つのブドウ農家を結集し、バルバレスコ初の生産者組合カンティーネ・ソシアーリを創設したドミツィオ・カヴァッツァでした。同組合は1930年に解散しましたが、1958年、小さなブドウ農家を存続させるため、教会の司祭の下で19軒の農家が結集し、プロドゥットーリ・デル・バルバレスコが誕生しました。ワイン・アドヴォケート1990年2月号でロバート・パーカーに「世界のどの協同組合よりも高水準のワイン作りを継承している」と言わしめ、トップ生産者の地位を確立し、今や54の農家が加盟。畑の総面積は110haに及びます。
~Barbaresco Riserva~ 多様なテロワールが生み出す多彩な味わい
イタリアで最も権威あるワイン誌の一つ『ガンベロ・ロッソ』で最高評価のトレ・ビッキエーリを獲得したプロドゥットーリ・デル・バルバレスコが手掛けるバルバレスコの9つのリゼルヴァは、偉大な年にのみ作られ、収穫年から5年の歳月を経てリリースされます。各々の畑の個性を最も純粋かつ最高の形で味わえるよう、全て同じ醸造方法で仕込まれます。
9つの単一畑のワインを最も軽快な味わいのものから最も力強く骨格のしっかりしたものの順に並べると以下の通り。
BARBARESCO RISERVA PORA (ポーラ)
BARBARESCO RISERVA PAJE (パイエ)
BARBARESCO RISERVA OVELLO (オヴェロ)
BARBARESCO RISERVA RIO SORDO (リオ・ソルド)
BARBARESCO RISERVA ASILI (アジリ)
BARBARESCO RISERVA RABAJA (ラバヤ)
BARBARESCO RISERVA MUNCAGOTA (ムンカゴタ)
BARBARESCO RISERVA MONTEFICO (モンテフィコ)
BARBARESCO RISERVA MONTESTEFANO (モンテステファーノ)
「バルバレスコ・リゼルヴァ ポーラ」は、川の傍に位置する肥沃なポーラの畑は、リッチで恰幅の良い果実味と大地の香り、早熟なタンニンを特徴とするミディアムボディのワインを生みます。
※畑の傾斜:南・南西向き、面積:10.7ha、標高:200-280m、土壌:石灰・石灰岩・砂礫質、生産量:20,000本
■テクニカル情報■
産地:イタリア北部ピエモンテ州クーネオ県 / D.O.C.G.バルバレスコ地区
醸造:ステンレスタンクで30℃の温度に保ちながら32日間マセラシオン、完全にマロラクティック醗酵。
大樽で36ヶ月熟成させた後、最低9ヶ月瓶内熟成。アルコール:14.5%
相性料理:生卵を使ったパスタ、リゾット、白身肉、赤身肉、ジビエ、鹿肉
熟成力:収穫年から20年
【品種】バルバレスコ地区で栽培されたネッビオーロ100%。13世紀からピエモンテで栽培されているこの品種は、奥深く魅惑的な風味を持ち、熟成に時間がかかり、畑の土質や天候から影響を受けやすいため、テロワールの個性がワインの香りや味わいに色濃く反映されます。
【気候】暑い夏と穏やかで暖かい春と秋、雪の降る寒い冬の気候が特徴的で、年間の気温は-10℃~35℃。日照時間がブドウの品質を大きく左右するため、プロドゥットーリ・デル・バルバレスコのネッビオーロは、主に南向き、南西向き、南東向きの日当たりの良い斜面に植樹されています。
■2017年ヴィンテージ情報■
2017年は、雨の少なかった暑い年として記憶されています。冬は温暖で降雪も少なかった一方、春は幾日か雨の降る日があり、3月の気温は平均を下回りました。4月21日と22日の早朝に気温が急降下し、記録的な寒さとなり一部で霜害をもたらしました。特に標高の低いバルバレスコの丘陵地ではこの被害が著しく、バルバレスコ全域で10%の収量減となりました。その一週間後には局地的な雹害がバルバレスコのアペラシオンを直撃し、コッタ、サン・クリストフォロ、クッラ、バサリンなどの畑で50~90%の収量減となりました。
5月初旬にオヴェロの畑を再び雹が襲いましたが、これによる被害は比較的軽く、10%の収量減に留まりました。その後は、非常に乾燥した雨の少ない暑い日が続きました。夏のこの乾燥した気候が、雹害や霜害でダメージを受けた葡萄の回復に一役買い、衛生状態が改善されて健康状態の良好な葡萄が実りましたが、水不足により収量が落ち、果皮の厚みが増して果粒が小さくなりました。これは、高い品質を示す良い兆候でもあります。9月1日にようやく降水量5ミリ程の小雨が降り、干ばつの続いた夏の気候パターンに重要な変化をもたらしました。その後は、カラッと乾燥した晴天が続きましたが、短期間の天候の崩れにより昼夜の寒暖差が著しく、バランスの良いアロマと酸を蓄えました。この年の収穫は非常に早く9月19日に開始しました。
2017年は、春の霜と雹、夏の干ばつの影響により、例年平均20%の収量減となった低収量の年となりましたが、果実のクオリティは実に素晴らしく、円熟した果実味と骨格の良いタニックなストラクチャーを備えたバランスのとれたワインに仕上がりました。
PRODUTTORI DEL BARBARESCO BARBARESCO RISERVA PORA
プロドゥットーリ・デル・バルバレスコ バルバレスコ・リゼルヴァ ポーラ
生産地:イタリア ピエモンテ州 バルバレスコ
原産地呼称:DOCG. BARBARESCO
品種:ネッビオーロ 100%
味わい:赤ワイン 辛口 フルボディ
ワインアドヴォケイト:94 ポイント
通常、プロドゥットーリ デル バルバレスコのリゼルヴァの試飲をする際は、最初に最も繊細なこのワインを味わう。しかしながら、全体的にリッチでジューシーな果実味を特徴とする暑く乾燥した年は、このルールに当てはめるのは少し難しい。赤や紫色の果実のアロマを持ち、過去のヴィンテージに比べてブラックベリーやプラムのニュアンスがさらに増し、タンニンの力強さがより緻密に感じられる。この年のポーラは傑出している。 ≪飲み頃:2025-2048年|2022/6/24 掲載≫
ヴィノス:93 ポイント
リッチな味わいで、クリーミーで重層感を備え、例年よりもさらにコク豊かな味わい。甘いレッドチェリーやレッドプラム、スパイス、バラの花びらの魅惑的なアロマを湛えた開放的なバルバレスコ。数年後が飲み頃。≪飲み頃:2025-2037年|2021/9 掲載≫